原価管理のすすめ

トリニティーコンサルティングの四元(よつもと)です。

GDPは-27%超だそうですね。思った以上に不況は深刻かもしれません…。

さて、不況時に威力を発揮するのが、「売上以外」の対策です。経営者の多くは、売上が下がったり、赤字に追い込まれたりすると「売上を上げて何とか」と考え勝ちです。

しかし、問題は現実的か否かです。理屈の上は売上が上がると何とかなりますが…果たして現実的か…。

小泉改革の時もそうでした。多くの道路関係の土木業者が赤字に追い込まれましたが、「売上を上げて…」とよく耳にしました。しかし、国家の道路予算が削減される中で売上を上げるということは、民間にシフトするか、選挙に立候補し道路予算自体を何とかするということになります。現実的なのでしょうか?

リーマンショックの時もそうでした。愛知県にはトヨタ系の業務を請けるメーカー・商社がたくさんあります。トヨタの設備投資や開発予算が削減され、多くの企業が赤字に追い込まれました。その時も「売上を増やして…」。しかし、トヨタ本体の予算が削減されている中でどのように売上を増やすのか?トヨタの予算に影響を与えられるほどの営業マンがいたとすれば、彼はトヨタの役員くらいにはなっているはずです。

もちろん例外はあります。

そこで重要になってくるのがコストコントロール。特に原価管理です。PLの主な構成要素は下記…

  • 売上高
  • 原価
  • 人件費
  • 非人件費固定費(家賃や光熱費など)
  • 営業外費用(利息など)

利益に対してインパクトが大きいのは、構成比率の大きい項目です。つまり多くの場合は「原価」となります。

原価の中身は一般的には、材料費、労務費、外注費、(現場の)経費がそれにあたります。

世間が全般的に不況に陥るのであれば、自社以外も売上を何とか確保したいと考えるはずです。また、失業率も上がり、労働力は安く手に入るはずです。不況で様々な価格が上がったという話はあまり聞きません。つまり、原価削減を試みる絶好の機会とも言えます。

しかし、実際に手を付けると、様々な障害が存在します。単価交渉をすれば、相手先から渋い顔をされます。外注先も決して喜ぶ内容ではありません、労務費に至っては長年関わってきたスタッフとの関係性など気になることが山のようにあります。経費も節減と言って喜ぶ組織も少ないでしょう。

しかし、一歩引いて、マクロ的に考えると必ず下がります。下げようとするのか、しないのかそれだけの違いです。

誰も、他人から嫌われることを好みません。だから、当たり障りなく「売上を上げて…」という経営者の気持ちもわかります。

しかし、赤字を債務で補てんし、当面のキャッシュを何とかしたとしても、誰か責任を取ってくれますか?

本日はここまでにしますが、実は厳しい交渉を入れた先に、相手とのWIN-WINが見えてきます。この話は次回にでも。